2008.03.19 Wednesday
味わい深い
先日、1991年頃のジョン・トマックの写真を発掘したときに、高校を卒業して東京に出てくる際に持ってきた古い写真が見つかった。昭和40年代。僕が4、5歳のころだろうか。
後ろに写っているのは、当時家にいた秋田犬のリュウだ。血統書の正式な名前は「哲山号」だったと思う。日本犬の名前って、「号」がつくんだよね。もしかして、僕の名前は彼から文字をもらったのか?と勘ぐってみたりする。
履いている下駄は父親のもので、これを履くのが好きだった。今ではその頃の感情は思い出せないが、父のことが好きだったのだろうか。
大型犬のわりに気持ちが優しい犬だった。このころ僕はご飯を持っていく係だった。最初は飛びつかれ、両肩に前足をおかれて顔をなめられるのが怖かった。
父に、きちんと「お座り」と「おあずけ」を言えばいいと言われ、その通りにしたら言うことを聞いてくれて、それからは怖くなくなったのだ。
どんなに腹が減っていても、「よし」と言うまでは待っていたリュウ。いい犬だった。
歳をとったからなのか、こんなモノクロ写真が味わい深く感じられる。